結論から申し上げますと、アニメ前半戦(1話〜6話)は、病弱ゆえに「最弱のハード」に宿っていた「最強の鋼メンタル」が、呪いで「最強の健康体」に入れ替わった結果、後宮というブラック環境を周囲をドン引きさせながら無双していく、超絶痛快なメンタル回復コメディです。
本作は、ただの悪役令嬢モノではありません。
まずは、検索から訪れた皆様が一番知りたい「結局、前半はどういう展開になったのか?」という全体像を、超圧縮の箇条書きでお伝えします。
【1話〜6話の超圧縮まとめ】
- 1〜2話: 完璧令嬢・玲琳と嫌われ者の悪女・慧月が呪術で身体を入れ替えられる。玲琳(中身)は処刑宣告やあばら家追放を受けるが、「息苦しくない健康な身体」に大歓喜し、スローライフを満喫し始める。
- 3〜4話: 女官・莉莉が慧月(玲琳)に陰湿な嫌がらせをするも、玲琳の異常なポジティブ思考で全て無効化。逆に無償の優しさを与えられた莉莉が絆され、徐々に心を開いていく。
- 5〜6話: 玲琳の本来の身体(中身は慧月)が危篤状態に陥る。慧月(玲琳)は彼女を救うため、一晩中重い「破魔の弓」を引き続ける過酷な試練を笑顔と狂気で乗り越え、ついに側近の冬雪に正体がバレる。
2026年夏アニメの中でも異彩を放つ「入れ替わり」後宮サバイバルコメディとして、SNSを中心に話題沸騰中の『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』。
本記事では、現在放送中の前半戦、第1話〜第6話のあらすじと見どころを、余すところなく全網羅でおさらいしていきます。
- ふつつかな悪女ではございますが アニメ 1話~2話 あらすじ:処刑宣告から始まる?いいえ、最高のボーナスタイムです!
- ふつつかな悪女ではございますが アニメ 3話~4話 あらすじ:嫌がらせも物理で無効化?メンタル強者の自由気ままなスローライフ
- ふつつかな悪女ではございますが アニメ 5話~6話 あらすじ:中元節での圧倒的プレゼンスから、血のにじむ「徹夜弓」へ!
- 複雑な人間関係を整理!【前半戦】登場人物と各勢力図のおさらい
- 物語考察評論家としての視点:ただの「入れ替わり」ではない、自己肯定感の再構築プロセス
- 今後の見通し:見逃せない3つの注目ポイント
- まとめ:後半戦も玲琳のサイコパス的ポジティブに括目せよ!
- よくある質問
ふつつかな悪女ではございますが アニメ 1話~2話 あらすじ:処刑宣告から始まる?いいえ、最高のボーナスタイムです!
【第1話・第2話の要点まとめ】
- 完璧な令嬢・玲琳と悪女・慧月が、乞巧節の夜に呪術で身体を入れ替えられる。
- 玲琳(中身)は処刑宣告やあばら家追放を全く気にせず、健康な身体に大歓喜する。
- 孤独な追放生活すらも「誰にも迷惑をかけない自由な環境」として満喫し始める。
物語の舞台は、次期妃を育成するために五つの名家から美しい姫君たちが集められた「雛宮(すうぐう)」です。
その名家の一つ、黄家(こうけ)の雛女(ひめ)・玲琳(れいりん)は、「殿下の胡蝶」と謳われるほど美しく聡明で、周囲から愛される完璧な令嬢でした。
絶体絶命の処刑宣告?彼女にとってはご褒美でした
しかし、年に一度の乞巧節(きっこうせつ)の夜、悲劇とも呼べる前代未聞の事件が起こります。
皆から嫌われる悪女であった朱家(しゅけ)の雛女・慧月(けいげつ)の呪術により、なんと互いの身体を強制的に入れ替えられてしまうのです。
第1話「ふつつかな悪女ではございますが」の冒頭、入れ替わった直後、慧月の身体に入った玲琳に突きつけられたのは、慧月が犯した罪による「処刑宣告」でした。
一般的なアニメの主人公なら、ここで「嘘でしょ!?」「私じゃないのに!バッドエンドを回避しなきゃ!」とパニックになるはずです。
そして、必死に自分の冤罪を晴らすために奔走する……というのがセオリーでしょう。
しかし、幼い頃から常に死と隣り合わせの病弱な身体で生きてきた玲琳の反応は、視聴者の予想を遥かに超える斜め上のものだったのです。
「息苦しくない!」「手足が羽のように軽い!」と、むしろ健康な身体(慧月の体)を手に入れたことに心の底から大歓喜してしまいます。
長年、まるで鉛のように重い枷を引きずりながら闘病生活を送ってきた人間が、突然アスリートのような万全の肉体を与えられたようなものです。
処刑が決まっている絶体絶命の状況すら、「そんなの健康な身体と漲る体力があればどうとでもなるでしょ!」という常軌を逸したポジティブシンキングで粉砕していきます。
あばら家への追放は、完全なるパラダイスの始まり
続く第2話「ここで、暮らすのですか?」では、入れ替わりの騒動を引き起こした罰として、過酷な現実が待ち受けていました。
慧月(中身は玲琳。以下ややこしいので「慧月(玲琳)」と表記します)は朱貴妃の厳しい命によって、後宮の片隅にある廃墟同然のあばら家へと追放されてしまいます。
さらに追い討ちをかけるように、これまで慧月に仕えてきた女官の莉莉(りーりー)までもが限界を迎えます。
散々理不尽な扱いを受けてきた莉莉は、「もうお世話はしません!」とブチギレて彼女のもとを立ち去ってしまうのです。
普通なら孤独と絶望で泣き崩れるシチュエーションですが、我らが玲琳はここでも全くへこたれません。
「わぁ、誰にも心配されずに自由に動ける空間だ!」と、埃まみれのあばら家の掃除すらいそいそと楽しんでしまう始末です。
この一連の流れから分かるのは、玲琳にとって最大のストレス要因は「死の恐怖」ではなかったという重要な事実です。
彼女にとって一番の苦痛は、「病弱な自分のせいで周囲に心配をかけてしまうこと」でした。
それが完全に払拭された今、彼女にとって追放されたあばら家は、誰にも気兼ねせず活動できる完全なる「パラダイス」と化しました。
この認知の歪みとも言える超絶ポジティブ版の解釈こそが、彼女を守る最強の防御壁となっているわけですね。
ふつつかな悪女ではございますが アニメ 3話~4話 あらすじ:嫌がらせも物理で無効化?メンタル強者の自由気ままなスローライフ
【第3話・第4話の要点まとめ】
- 女官の莉莉が慧月(玲琳)に陰湿な嫌がらせを仕掛けるが、玲琳のポジティブ思考で全て無効化される。
- 玲琳(慧月)が高熱に苦しみ炎の禁術を暴走させる事件が発生し、慧月の深い心の闇が露呈する。
- 慧月(玲琳)は、文句を言いつつも世話を焼いてくれる莉莉のために美しい衣装を徹夜で縫い上げる。
第3話「胸を広げ、視線は前に」では、入れ替わりから4日が経過したあばら家での生活が描かれます。
そこには、誰にも縛られない自由気ままなスローライフを心の底から満喫する慧月(玲琳)の姿がありました。
渾身の嫌がらせが、極上のスパイスに変換される恐怖
一方、見捨てたはずの主が予想外に楽しそうに生活しているのがどうしても解せないのが女官の莉莉です。
彼女は、金家(きんけ)の上級女官である雅容(がよう)にそそのかされ、慧月(玲琳)に対して陰湿な嫌がらせを仕掛けるようになります。
しかし、ここでも玲琳の異常なメンタル強者っぷりが遺憾なく発揮され、視聴者の度肝を抜きます。
莉莉が仕掛けた「食事に石を混ぜる」といった悪意ある嫌がらせを、玲琳は嫌がらせとして全く認識しないのです。
「歯ごたえがある!」「新しい食感の料理ですね!」と斜め上の解釈で受け取り、全てを物理的・精神的に無効化してしまいます。
これには、嫌がらせをして相手が苦しむ反応を楽しむはずだった莉莉も、完全に調子を狂わされまくりです。
相手を苦しませるために泥団子を投げつけたら、「わぁ、こんなに美味しいチョコレートケーキをありがとう!」と満面の笑みで食べられてしまったような状況です。
攻撃した側が、得体の知れない虚無感と敗北感に襲われるという、非常にコミカルな心理戦が展開されます。
深い心の闇と、無償の優しさが交差する夜
第4話「わたくしの、ほうき星」では、少し空気が変わり、物語のシリアスな深淵が顔を覗かせます。
本来の自分の身体である玲琳(中身は慧月。以下「玲琳(慧月)」)が高熱に苦しみ、無意識のうちに炎の禁術を操って慧月(玲琳)に助けを求めるという事件が発生します。
ここで玲琳は、慧月が抱えていた心の闇の深さと、彼女を縛り付けている孤独に初めて直接触れることになります。
温もりを求めて炎と会話するようになったという、慧月のあまりにも孤独で悲しい過去。
玲琳は心が痛み、心からの善意で入れ替わりの解消を提案しますが、慧月はそれを激しく拒絶します。
慧月からすれば、「愛され恵まれた玲琳」のポジションから、「誰からも愛されない惨めな自分」に戻るメリットなど一つもないわけです。
彼女の抱える強烈な自己否定が浮き彫りになり、問題の根深さが視聴者にも突きつけられます。
そして物語は、豊穣を祈る重要な行事「中元節の儀」へと向かっていきます。
慧月(玲琳)は、なんだかんだ文句を言いつつも世話を焼いてくれる莉莉に対して、ある行動に出ます。
彼女への感謝の気持ちとして、見事な刺繍を施した衣装を徹夜で縫い上げるのでした。
この3話・4話は、単なるギャグ展開から、各キャラクターの複雑な心理的背景が少しずつ見えてくる非常に重要なフェーズとなっています。
特に、莉莉のツンデレっぷりが徐々に開花していく過程と、玲琳の「無自覚な人たらし」スキルが絶妙に噛み合っていく様は、見ていて本当にニヤニヤが止まりません。

ふつつかな悪女ではございますが アニメ 5話~6話 あらすじ:中元節での圧倒的プレゼンスから、血のにじむ「徹夜弓」へ!
【第5話・第6話の要点まとめ】
- 中元節の儀に乗り込んだ慧月(玲琳)が圧倒的な存在感を放ち、同時に「雅容」という謎の人物の存在が浮上する。
- 高熱で倒れた玲琳(慧月)を救うため、慧月(玲琳)が相反する属性の神器「破魔の弓」を一晩中弾き続ける過酷な試練に挑む。
- ボロボロになりながらも弓を引ききった慧月(玲琳)の真の姿に、側近の冬雪がついに気づく。
さあ、前半戦の最大の山場となり、視聴者の熱量も最高潮に達した第5話と第6話です。
第5話「あの女は誰だ」。慧月(玲琳)は、莉莉をそそのかした黒幕である雅容に「落とし前」をつけるため行動を起こします。
アウェーを制圧する圧倒的なオーラと、渦巻く陰謀
彼女は莉莉を伴って、中元節の儀が行われている華やかな会場へと堂々と乗り込んでいくのです。
悪女・慧月として席すら用意されていない、冷ややかな視線が注がれる完全なるアウェーな状況でした。
しかし彼女は全く動じることなく、自身で作った美しい手製の刺繍入り衣装を身にまとい、凜としたオーラでその場に立ち尽くします。
その圧倒的な存在感は、周囲の妃候補たちや、彼女をひどく嫌っていたはずの皇太子・詠尭明(えい ぎょうめい)すらも釘付けにしました。
さらにここで、今後の展開を大きく左右することになるミステリー要素が投下されます。
金家の清佳(せいか)から、「金家の中に雅容などという名前の女官はいないわよ?」という衝撃の事実が告げられるのです。
では、莉莉をそそのかしたあの不気味な女は一体誰であり、何の目的があったのか?後宮に渦巻く深い陰謀の影がちらつきます。
そんな緊迫した状況の中、玲琳(慧月)が高熱を出して意識朦朧となり、命が危ういという知らせが飛び込んできます。
限界突破の狂気!血まみれで挑む「徹夜弓」
そして迎えた第6話「死なせたりしない」。
この6話は、玲琳の「狂気」とも言える凄まじい精神力が限界を突破して描かれる、前半戦随一の神回です!
高熱で意識朦朧とする玲琳(慧月)の危急を知らせるため、黄家女官の冬雪(とうせつ)は儀式を中座して皇后・黄絹秀(こう けんしゅう)と皇太子・尭明に助けを求めます。
そこで慧月(玲琳)は、「私には看病の心得があります!彼女を癒やせると思うのです!」と真っ先に名乗り出ます。
当然、周囲の人間は「あの悪女が玲琳を助けるわけがない」と疑心暗鬼になります。
尭明に至っては「信用できぬ。お前が玲琳を妬んでいたのは周知の事実だ」と冷たくあしらいます(このポンコツ皇太子め!と視聴者全員が総ツッコミを入れた瞬間ですね)。
しかし、冷静なトップである皇后の絹秀は、彼女に「誠意を示す機会」を与えます。
それは、水属性の玄家が管理する神器「破魔の弓」を一晩中弾き続け、その弦音で病魔を怯えさせ、的を射る音で祓うという過酷な試練でした。
火の属性の加護を持つ朱家(慧月)の身体で、相反する水属性の重い神器を引き続けることは、まさに拷問に近い行為です。
普通なら「そんなの無理です」と断るところですが、我らが玲琳の反応はここでも常識を凌駕していました。
「何とやり甲斐のある挑戦でございましょう!さすがは皇后陛下でございます!やって見せましょう!徹夜弓!」と大歓喜してしまいます。
ブラック企業の理不尽極まりない連日徹夜の残業命令に対し、「圧倒的な成長の機会を与えていただき、ありがとうございます!」と目を輝かせる社畜の鑑……いや、もはや清々しいほどの狂人です。
一晩中弾き続ける中で、慧月の身体の手のひらは擦り切れ、血が滲み、ボロボロになっていきます。
見かねた莉莉や鷲官長(しゅうかんちょう)の辰宇(しんう)がドクターストップをかけようとし、弓を取り上げようとすらします。
しかし、「少し擦り傷をこさえただけで大騒ぎなさるのはおかしいですわ!」「私、この状況をかなり堪能しておりますの」と不敵に笑う玲琳。
彼女は過去、病床で「朝には死んでいるかもしれない」という恐怖と途方もない痛みに慣れるため、心を空っぽにして痛みを逃がす鍛錬を独学で続けていました。
その過酷すぎる生い立ちと狂気的なバックボーンが、この異常な精神力(忍耐力)を生み出していたのです。
「みっともなく足掻いて、無茶をして、あなたを救わせて下さいませ!!死なせたりしない!!」
血まみれの手で見事、破魔の弓で的を射抜いた瞬間、黄気宮から玲琳(慧月)の熱が下がり回復したという歓声が上がります。
安堵した慧月(玲琳)は、「せっかくの八日連続気絶なし記録が……」とおどけながらついに倒れ込みました。
目を覚ました彼女は、あばら家で莉莉の手当てを受け、健康な体になって初めての「安堵の涙」を流します。
自分が無意識に泣いていることに驚く玲琳の姿は、彼女がいかに気を張っていたかを物語っていました。

涙腺崩壊のカタルシス!ついに訪れる「気づき」の瞬間
そして、そこに駆けつけた黄家の有能な側近・冬雪は、その言葉遣い、涙、そして纏う空気から決定的な確信を得ます。
「やはり、あなた様が玲琳様なのですね?」と、ついに彼女の正体に気づくのでした。
まさに視聴者のカタルシスが爆発する瞬間です!
絶望的な状況を一人で耐え抜き、ボロボロになりながらも奇跡を起こした少女の真の姿を、ついに一番の理解者が見抜いたのです。
この見事なストーリーテリングとキャラクターの執念に、視聴者の感動の涙腺もここで完全に崩壊しました。
複雑な人間関係を整理!【前半戦】登場人物と各勢力図のおさらい
物語が後半に向けてさらに加速する前に、一度ここまでの登場人物と現在の状況を分かりやすく整理しておきましょう。
- 黄 玲琳(中身は慧月): 自分の本来の病弱な身体で生死の境をさまよった後、慧月(玲琳)の徹夜弓のおかげで回復傾向。自分の健康な身体(慧月)が玲琳によって好き勝手(そして有意義に)使われている状況をどう受け止めるのかが今後の鍵。
- 朱 慧月(中身は玲琳): 鋼のメンタルと健康な身体という無敵の組み合わせで、後宮を物理的・精神的に蹂躙中。第6話でついに味方である冬雪に正体がバレるという大きな転機を迎える。
- 莉莉(女官): 慧月(玲琳)の世話係。最初は嫌がらせをしていたが、玲琳の圧倒的なポジティブパワーに巻き込まれ、今や心配でたまらない立派なツンデレヒロイン枠に完全昇格。
- 黄 冬雪(女官): 玲琳の忠実で有能な側近。6話ラストで慧月の中身が愛する玲琳であることに気づくファインプレーを見せる。
- 詠 尭明(皇太子): 玲琳を溺愛しているが、入れ替わりには全く気づかず、慧月(玲琳)を邪険に扱い続ける。現状、権力はあるが行動が空回りしている「恭しく籠に閉じ込められている」状態の、少し残念なイケメン枠。
- 黄 絹秀(皇后): 玲琳を深く愛しつつも、周囲を取り乱させず、慧月(玲琳)に対して厳しい試練を与える冷徹さと公平さを持つトップの鑑。
- 辰宇(鷲官長): 尭明の側近。慧月(玲琳)の異常な根性と血まみれの努力にいち早く気づき、ドクターストップをかけようとするなど、彼女への評価を改めつつある苦労人。
- 金 清佳(きん せいか): 中元節の儀で見事な舞を披露した金家の雛女。雅容の存在を否定し、物語にミステリー要素をもたらす。
- 雅容(謎の女官): 莉莉をそそのかした黒幕の一人。しかし金家には存在しないという謎の人物。後宮の闇の深さを象徴する存在。
このように、各キャラクターの思惑、勘違い、そして隠された真実が複雑に交差しながら物語は進んでいます。
物語考察評論家としての視点:ただの「入れ替わり」ではない、自己肯定感の再構築プロセス
さて、ここからは物語考察を専門とする筆者の視点から、少し深い分析と見通しをお話しさせてください。
この『ふつつかな悪女ではございますが』が、巷に溢れる量産型の「悪役令嬢モノ」や「入れ替わりモノ」と一線を画し、多くの視聴者を惹きつけてやまない理由は一体どこにあるのでしょうか?
通常の悪役令嬢・入れ替わりモノの定番(テンプレ)展開と言えば、「自分を陥れた相手への痛快な復讐(ざまぁ)」や、「元の身体を取り戻すための必死の努力」がメインストリームとなります。
しかし本作の玲琳は、そうした復讐心や元の身体への執着を一切見せません。
彼女はただ純粋に、「手に入れた健康な身体で、今までできなかったやりたいことを全力でやる」という自分の欲望に極めて忠実なだけなのです。
筆者としては、本作の本質は単なる「ざまぁ」展開ではなく、「無自覚な自己肯定感の再構築プロセス」が丁寧に描かれている点にあると考えています。
玲琳の圧倒的な「自己肯定感(たとえ理不尽な嫌がらせを受けても、自分が悪いとは思わず、全てをポジティブな経験として解釈する強靭な力)」が、周囲の歪んだ心を強制的に矯正していく結果を生み出しているのです。
例えば莉莉は、後宮の理不尽な環境と悪女・慧月の傍若無人な振る舞いの下で、自己肯定感が底辺まで落ちていました。
だからこそ雅容の言葉にそそのかされ、他人に陰湿な嫌がらせをして溜飲を下げようとしたわけです。
しかし、玲琳はその嫌がらせを全てポジティブに受け止め、逆に莉莉に「手作りの美しい衣装」という無償の愛(見返り)を与えました。
これにより、莉莉は「他人に害を与えること」で得られる歪んだ優越感から解放されます。
そして「他人に尽くし、認められること」で自分自身の価値(自己肯定感)を取り戻していくわけです。
また、玲琳の本来の身体に入ってしまった慧月も同じです。
彼女は幼い頃に両親を亡くし、「自分は誰からも愛されない」「理不尽な不幸ばかりだ」という強烈な自己否定と他者への憎悪を抱えていました。
しかし、玲琳が(悪女である慧月の身体を使って)血みどろになりながら、必死に自分(玲琳の体)を救おうとする姿を目の当たりにしたのです。
「悪女として嫌われているはずの自分の身体を使って、あそこまで必死になって命を繋ごうとする人間がいる」という事実は、慧月にとってどれほどの衝撃と救いになったでしょうか。
玲琳は、後宮に渦巻く複雑に絡み合った愛憎や陰謀という「解けなくなった呪いの糸」を、持ち前の明るさと優しさで一本一本丁寧にほぐしているかのようです。
そして、それを見事に美しいタペストリーとして織り直していくのです。
この「無自覚な救済」こそが、本作最大の魅力であり、他の作品にはない圧倒的な独自性だと言えます。
社会の理不尽な人間関係や日々の業務のストレスに晒され、知らず知らずのうちに自己肯定感が削られがちな現代の私たち視聴者。
そんな私たちの心に、深く、そして優しく刺さる理由はまさにここにあると私は分析します。

今後の見通し:見逃せない3つの注目ポイント
後半戦(7話以降)に向けて、以下のポイントに注目するとさらに作品を深く楽しめるはずです。
1. 正体がバレた後の展開(有能な側近・冬雪との連携)
第6話のラストで、ついに最も有能な側近である冬雪に中身が玲琳だとバレました。
これにより、これまで孤独な孤軍奮闘だった玲琳に、心強い味方がついたことになります。
冬雪がどう立ち回り、玲琳を秘密裏に支援するのか、黄家を巻き込んだ鮮やかな反撃が期待されます。
2. 謎の女官「雅容」の正体と後宮に渦巻く陰謀
金家の清佳が「金家の中にそんな者はいない」と断言した雅容。
彼女は一体どの勢力の手の者なのか、単なる女官同士の嫌がらせレベルではないことは明らかです。
後宮全体を巻き込む巨大な陰謀の匂いがプンプンしており、このサスペンス要素も見逃せません。
3. 皇太子・尭明のポンコツ返上なるか?
現状、見事なまでに「見る目がない」状態の尭明。
彼がいつ、どのようにして「今、自分が邪険に扱っている慧月の中身が、愛してやまない玲琳である」ことに気づくのでしょうか。
気づいた時の彼の反応(激しい後悔と、土下座レベルの手のひら返し)は、間違いなく後半戦の最も大きなカタルシス(エンタメ)になるでしょう。
まとめ:後半戦も玲琳のサイコパス的ポジティブに括目せよ!
ここまで『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』のアニメ前半戦(1話〜6話)のあらすじと見どころをたっぷりとおさらいしてきました。
病弱な身体という枷から解放され、健康という最強の武器を手に入れた玲琳の「無自覚なサイコパス的ポジティブシンキング」。
それが陰湿な後宮の常識を次々とぶっ壊していく爽快感と、その痛快なギャグの裏で丁寧に描かれるキャラクターたちの心理描写が見事に融合しています。
第6話でついに冬雪に正体が露見し、物語はここからさらに一段ギアを上げて加速していくこと間違いなしです!
日常の仕事や人間関係で「もう無理……」「逃げ出したい……」と心が折れそうになった時は、血まみれになりながら満面の笑みを浮かべる玲琳の狂気を思い出してください。
きっと、「自分の悩みなんてちっぽけだな」「もう少し頑張ってみようかな」とクスッと笑えて、明日への活力が湧いてくるはずです。
後半戦も、この前代未聞の入れ替わり逆転劇から絶対に目が離せません!一緒に彼女たちの行く末を見守りましょう!
よくある質問
ふつつかな悪女のアニメはいつから放送していますか?
2026年7月12日(日)23:45より、テレ東系列(テレビ東京・テレビ大阪・テレビ愛知・テレビせとうち・テレビ北海道・TVQ九州放送)にて絶賛放送中です。また、U-NEXTやABEMAなどの各種配信プラットフォームでも見逃し配信が視聴可能です。(※最新の配信情報は公式サイトをご確認ください)
玲琳と慧月が入れ替わったのはなぜですか?
乞巧節(きっこうせつ)の夜に、強い孤独を抱えていた朱家の雛女・慧月が、美しく愛されている黄家の雛女・玲琳を妬み、呪術(禁術)を使ったからです。周囲から嫌われ理不尽な不幸を感じていた彼女は、憎しみのあまり互いの身体を強制的に入れ替えました。
6話の「徹夜弓」で玲琳が弾いていた弓は何ですか?
水属性の気を強く持つ玄家が管理する神器「破魔の弓」です。弦音で病魔を怯えさせ、的を射る音で祓う力があるとされています。火属性である朱家(慧月の身体)の者には非常に扱いが難しく重い弓ですが、玲琳は異常な根性と執念で一晩中弾き続けました。


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